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重大 9.8 急ぎ度: 早めに

Emerson Ovationに認証不要の脆弱性、設定変更の恐れ

Emerson Ovationの複数のプロトコルに認証がなく、ネットワーク越しにコントローラーの設定変更や停止を招く恐れがあります。Ovationを使う事業者は、自社の版が対象かを確認し、ベンダーの告知に沿って対策してください。

CVE-2022-29966 公開 更新 執筆・監修: 佐々木 航 人が監修しながらAIを活用して執筆
記事のイメージ(生成 AI による画像)
画像は生成 AI で作成したイメージです

急ぎ度: 早めに

CVSS v3は9.8、CVSS v4は9.3で、認証もユーザー操作も要らずネットワーク越しに悪用できる評価ですが、公表直後であり、修正版と対策の詳細はベンダーの告知で確認する段階です。

関係があるか

発電所や水処理施設など、制御システムとしてEmerson Ovationを運用している事業者が対象です。制御ネットワークに社内LANや保守用の回線がつながっている環境は、とくに確認が必要です。

製品影響を受ける版修正版
Emerson Ovation Version 3.8.0 Feature Pack 1以前 更新先の版と対策の内容は、Emersonの告知とCISAのICSアドバイザリで確認してください

確かめ方

  1. 1Ovationの管理端末やシステム情報の画面で、導入している版を確認する。
  2. 2制御設備を管理している部署や保守ベンダーに、Ovationの版と、制御ネットワークの接続先を問い合わせる。
  3. 3Ovationのコントローラーに、どのネットワークから到達できるかを、ネットワーク構成図とファイアウォールの設定で確認する。

何が起きたか

Emerson Ovationには、認証なしで操作を受け付けるプロトコルが複数あります。コントローラーに通信を届けられる相手は、ログインせずに設定を書き換えたり、コントローラーを機能停止に追い込んだりできる可能性があります。

この脆弱性は2026年11月3日に公表されました。弱点の種類は、重要な機能に認証がないCWE-306です。影響を受けるのはVersion 3.8.0 Feature Pack 1以前とされています。

実際の攻撃での悪用が確認されたという情報は、現時点では出ていません。ただ、攻撃に特別な条件が要らない評価なので、制御ネットワークに外部から届く経路が残っている環境では、早めに版と接続経路を洗い出したほうがよいでしょう。

攻撃の流れ

  1. 1

    到達できる位置

    攻撃者がOvationのコントローラーに通信を届けられるネットワークに入る。

  2. 2

    認証なしで接続

    認証を持たないプロトコルに、ログインなしで接続する。

  3. 3

    設定の書き換え

    コントローラーの設定を不正に変更する。

  4. 4

    機能停止

    コントローラーをサービス拒否の状態にし、制御に支障を出す。

公開されている情報をもとにした流れの例です。

どう悪用されるか

悪用に認証は要りません。ユーザーの操作も不要で、ネットワーク越しに仕掛けられます。攻撃の難易度は低いと評価されています。条件になるのは、コントローラーに通信が届く位置にいることだけです。

被害は、コントローラーの設定変更と、サービス拒否による停止です。CVSSの評価では、機密性、完全性、可用性の影響がいずれも高とされています。制御システムでは、設定が意図せず変わったり止まったりすると、監視や運転そのものに響きます。

今すぐやること

  1. 1

    導入している版を確認する

    Ovationの版が3.8.0 Feature Pack 1以前かを調べます。複数拠点にある場合は、拠点ごとに洗い出します。

  2. 2

    ベンダーの告知で修正版と対策を確認する

    Emersonの告知とCISAのICSアドバイザリで、更新先の版と適用手順を確認します。制御システムは更新に停止の調整が要るため、保守ベンダーと日程を早めに詰めてください。

  3. 3

    コントローラーに届く経路を絞る

    インターネットや事務系ネットワークから、コントローラーに通信が届いていないかを確認します。保守用のリモート接続も対象です。

  4. 4

    設定の変更履歴を点検する

    コントローラーの設定に、心当たりのない変更がないかを確認します。未更新の期間に外部から届く経路があった場合は、とくに丁寧に見てください。

すぐ更新できないとき

更新をすぐに当てられないときは、制御ネットワークを事務系ネットワークやインターネットから分離します。ファイアウォールで、コントローラーに通信できる機器を管理端末などに限定してください。保守用のリモート接続は、必要なときだけ開ける運用にし、VPNなど認証のある経路に限ると安全です。

背景

Emerson Ovationは、発電所や水処理施設などで使われる分散制御システムです。コントローラーが機器の運転を直接握り、運転員の画面や記録の仕組みとつながっています。ここで設定が変わったり止まったりすると、IT機器の障害とは違い、設備の運転に影響が及びかねません。

産業用の通信プロトコルは、外部と切り離された閉じたネットワークで使う前提で作られたものが多く、認証を持たない設計が残っていることがあります。今回の脆弱性もその流れにあります。ネットワークの分離が保たれているかどうかが、実質的な防御線になります。

よくある質問

Q.制御ネットワークがインターネットに出ていなければ、急がなくてよいですか。
A.認証がないため、コントローラーに通信を届けられる位置にいれば誰でも対象になります。インターネットに出ていなくても、事務系ネットワークや保守用のリモート接続、外部委託先の端末から届く経路が残っていれば、同じ条件になります。更新の優先度は下がりますが、到達経路の確認は先に済ませておくと安心です。
Q.この脆弱性は、情シスとOT担当のどちらが対応しますか。
A.Ovationの更新は、制御設備の担当部署や保守ベンダーが実施するのが一般的です。情シスは、ネットワーク構成図の提供、ファイアウォール設定の確認、事務系ネットワークとの分離状況の点検で支えます。版の確認と経路の確認は、両者で分担すると早く進みます。

この記事は、取得元の公開情報をもとに、人が監修しながらAIを活用して執筆しています。執筆と監修は佐々木 航が担い、公開したあとも人が内容を確認しています。誤りに気づいたときは直し、記事の末尾に訂正の行を残します。対応を決める前に、下の原文と参照先も確認してください。

影響パッケージ

種類パッケージ影響を受ける版修正版
Emerson Ovation
Version 3.8.0 Feature Pack 1 以前
—
原文の説明 取得元が公開している説明をそのまま載せています (多くは英語)。

Emerson Ovation has several protocols that have no authentication, which could allow an attacker to change controller configuration or cause a denial-of-service condition.

出典: CVE.org (CVE Program・cvelistV5) NVD GitHub Advisory

参照URL

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