PowerProtect Data Domainに遠隔実行の脆弱性、修正版あり
Dellのバックアップ装置PowerProtect Data Domainに、ネットワーク越しにコマンドを実行されるおそれのある脆弱性が見つかり、修正版が出ています。データセンターや拠点でバックアップの保存先に使っている組織が対象です。まず版を確認し、該当すれば修正版への更新計画を立て、更新までは管理ネットワーク外からの到達を絞ってください。
急ぎ度: 早めに
認証なしでネットワークから届くコマンド実行でCVSS v3が9.8あり、修正版も出ているため、早めの更新が妥当です。
関係があるか
PowerProtect Data Domainをバックアップの保存先として自社運用している組織が対象です。装置のネットワークインターフェースに、社内の広い範囲から到達できる環境ほど影響を受けやすくなります。
| 製品 | 影響を受ける版 | 直った版 |
|---|---|---|
| PowerProtect Data Domain(Feature Release) | 7.7.1.0から8.8まで | 8.9.0.0以降 |
| PowerProtect Data Domain(LTS2024) | 7.13.1.0から7.13.1.80まで | 7.13.1.90以降 |
| PowerProtect Data Domain(LTS2025) | 8.3.1.0から8.3.1.40まで | 8.3.1.50以降 |
| PowerProtect Data Domain(LTS2026) | 8.6.1.0から8.6.1.20まで | 8.6.1.30以降 |
確かめ方
- 1装置のCLIで版を確認し、上の表のどの系列に当たるかを見る。
- 2系列が分からないときは、バックアップ運用の担当者かDellの保守窓口に、導入している装置の台数と版を問い合わせる。
- 3仮想版や委託先のデータセンターで動いている装置も、台帳から洗い出す。
何が起きたか
Dellのバックアップ装置PowerProtect Data Domainに、外部から装置上でコマンドを実行されるおそれのある脆弱性が見つかりました。
原因はスタックベースのバッファオーバーフロー(CWE-121)です。メモリ上の決められた領域を超えてデータが書き込まれ、その結果、処理の流れを乗っ取られる可能性があります。Dellはこの問題をセキュリティアドバイザリDSA-2026-416で公表しており、NVDとGitHub Advisory Databaseにも2026年10月28日付で登録されています。
CVSS v3は9.8で、深刻度はcriticalです。アドバイザリのタイトルに「multiple vulnerabilities」とあるとおり、同じ告知には複数の脆弱性がまとめられています。
攻撃の流れ
-
1
到達できる装置を探す
攻撃者がネットワーク上でData Domainに接続できる経路を見つける。
-
2
不正なデータを送る
認証を通さずに、脆弱な処理へ想定外の大きさのデータを送りつける。
-
3
メモリを破壊する
スタック上の領域があふれ、プログラムの実行の流れが乱される。
-
4
コマンドを実行する
装置上で任意のコマンドが動き、バックアップデータや設定に手が届く。
どう悪用されるか
悪用に必要なのは、装置へのネットワーク到達性です。認証は要らず、利用者の操作も不要で、攻撃の複雑さも低いとCVSSでは評価されています。つまり、管理者を騙したり、アカウントを奪ったりする前段の工程が要りません。
成功した場合、機密性・完全性・可用性のすべてに高い影響が出ると評価されています。バックアップデータの閲覧、改ざん、削除、装置の停止といった被害が想定されます。ただし、実行されるコマンドの権限の範囲まではDellの記述だけでは分かりません。
今すぐやること
-
1
稼働中の版を確認する
全台の版を洗い出し、影響する系列かどうかを判定します。複数台ある場合は、拠点の装置や検証用の装置を見落とさないようにします。
system show version -
2
修正版への更新を計画する
該当する系列ごとに、修正版以降へ更新します。バックアップや複製のジョブが止まる時間帯を調整し、更新後に取得・復元ジョブが通常どおり動くかを確かめます。Dellのアドバイザリに、系列ごとの入手先と手順が載っています。
-
3
装置への到達範囲を見直す
更新の前でも後でも、Data Domainに接続できる送信元がバックアップサーバーと運用端末に限られているかをFWやACLで確認します。
-
4
更新後に不審な操作がないか見る
更新前の期間に、見覚えのない接続元や想定外の設定変更がないか、装置とネットワーク機器のログを確認します。
すぐ更新できないとき
すぐに更新できない場合は、Data Domainへ接続できる送信元をバックアップサーバーと運用端末だけに絞り、一般の業務用ネットワークやインターネット側から到達できない状態にします。ただし、これは修正の代わりにはなりません。更新までのつなぎとして使い、修正版の適用日を決めておいてください。
背景
Data Domainは、重複排除でデータ量を抑えながらバックアップを保存する専用アプライアンスです。システムが壊れたときの復元の最後の拠点になるため、ここを失うと、本番側の障害から立ち直る手段も同時に失われます。ランサムウェアの攻撃者が本番サーバーだけでなく、バックアップも狙うことはよく知られています。
スタックベースのバッファオーバーフローは、データの長さを正しく検査しないことで起きる古くからの脆弱性です。今回は認証の前に到達できる点が重く、装置の利用者を限定するだけでは防ぎきれません。
よくある質問
Q.Data Domainを使っているか、自分では分からないときはどうすればよいですか。
まだ分かっていないこと
- 脆弱な処理がどのサービスやポートにあるのか、攻撃の前提条件はどこまでかは公表されていません。
- 実際の攻撃での悪用や検証コードの公開について、現時点では示されていません。状況はDellの告知とNVDで確認してください。
- 同じアドバイザリにまとまっている他の脆弱性の内容、およびベンダー推奨の回避策の有無は、Dellの告知で確認する必要があります。
この記事は、取得元の公開情報をもとに生成 AI で作成しています。誤りを含むことがあります。対応を決める前に、下の原文と参照先を確認してください。
影響パッケージ
| 種類 | パッケージ | 影響を受ける版 | 直った版 |
|---|---|---|---|
| Dell | PowerProtect Data Domain |
8.9.0.0 or later 未満 7.13.1.90 or later 未満 8.3.1.50 or later 未満 8.6.1.30 or later 未満 |
8.9.0.0 or later 7.13.1.90 or later 8.3.1.50 or later 8.6.1.30 or later |
原文の説明 取得元が公開している説明をそのまま載せています (多くは英語)。
Dell PowerProtect Data Domain, Feature Release versions 7.7.1.0 through 8.8, LTS2024 release versions 7.13.1.0 through 7.13.1.80, LTS2025 release versions 8.3.1.0 through 8.3.1.40, LTS2026 release versions 8.6.1.0 through 8.6.1.20, contain a Stack-based Buffer Overflow vulnerability. An unauthenticated attacker with remote access could potentially exploit this vulnerability, leading to command execution.
出典: CVE.org (CVE Program・cvelistV5) NVD GitHub Advisory
参照URL
- web security_alert@emc.com
- web nvd.nist.gov
- web github.com