SonicWall GMSの脆弱性2件、サポート終了で修正版なし
SonicWall GMS 9.5.2以前に、認証なしで内部ファイルを読まれる脆弱性など2件が公表されました。サポート終了版が対象なので、稼働の有無を洗い出し、到達できる範囲を絞ったうえで後継製品へ移行してください。
同じ発表の脆弱性 2 件
- CVE-2026-109593 重大 9.1
- CVE-2026-109594 中 6.8
急ぎ度: 早めに
認証なしでネットワーク越しに悪用できるCVSS v3 9.1の脆弱性があり、対象はサポート終了版で修正版も示されていませんが、EPSSは0.521%(44パーセンタイル)にとどまります。
関係があるか
SonicWall GMS(Global Management System)9.5.2以前をいまも稼働させている組織が対象です。ファイアウォールなどをGMSで一括管理している環境では、管理サーバーそのものが狙い所になります。
| 製品 | 影響を受ける版 | 修正版 |
|---|---|---|
| SonicWall Global Management System(GMS) | 9.5.2および、それ以前のすべての版 | 修正版なし(サポート終了版のため) |
確かめ方
- 1GMSの管理画面にログインし、画面に表示される版を確認します。9.5.2以前であれば対象です。
- 2資産台帳や仮想基盤の一覧で、GMSという名前のサーバーや仮想マシンが残っていないか洗い出します。管理画面を普段開いていない、放置されたGMSも見落とさないようにします。
- 3ファイアウォールのルールを見て、GMSのWeb管理画面にインターネットや他拠点、一般の社内セグメントから届く経路がないかを確認します。
何が起きたか
SonicWall GMS 9.5.2以前に、脆弱性が2件見つかりました。悪用されると、GMSが保持している内部ファイルやデータベースの情報が外部に漏れ、1件ではデータベースの書き換えまで起こり得ます。公表は2026年11月3日です。
- CVE-2026-109593: GMSの内部ファイルが読み取られ、機微な情報が漏れるおそれがあります(CVSS v3は9.1、CWE-636)。
- CVE-2026-109594: SQLインジェクションにより、GMSのデータベースに保存された情報の参照や改ざんにつながるおそれがあります(CVSS v3は6.8、CWE-89)。
CWE-636は、エラーや失敗が起きたときに、より安全でない状態へ倒れてしまう設計上の問題を指します。2件目の説明には、対象がEnd-of-LifeのGMSであることが明記されています。
攻撃の流れ
-
1
GMSに到達
攻撃者がネットワーク経由でGMSの管理画面や通信口に届く位置に入ります。
-
2
内部ファイル取得
1件目では、認証を経ずにGMSの内部ファイルが読み取られます。
-
3
DBの参照・改ざん
2件目では、認証済みの攻撃者が特定の条件でデータベースの情報に触れます。
-
4
情報漏えいと停止
機微な情報が流出し、CVSS上は可用性への影響も高く評価されています。
どう悪用されるか
CVE-2026-109593は、認証が不要です。GMSにネットワークで届く位置にいる攻撃者が、利用者の操作なしに悪用できます。CVSSの評価では、攻撃の複雑さは低いとされています。
CVE-2026-109594は、認証済みの攻撃者が前提です。さらに、説明には「特定の条件で」とあり、いつでも成立するわけではないと読めます。ただ、1件目で内部情報が漏れた場合に、認証情報が絡んでくる可能性は否定できません。
悪用された場合は、GMSが持つ内部ファイルとデータベースの情報が漏れます。CVSS v3のベクターでは、機密性と可用性への影響が高、完全性への影響はなしと評価されています。2件目は、データベースの情報の改ざんにも触れています。
今すぐやること
-
1
GMS 9.5.2以前の稼働を洗い出す
管理画面の版表示と資産台帳の両方で確認します。検証用や旧拠点向けに残っているGMSも対象に入れます。
-
2
到達できる範囲を今日のうちに絞る
インターネットや一般の社内セグメントからGMSに届く経路を閉じ、管理用の端末だけに限ります。1件目は認証なしで届くため、最も効果の高い手当てです。
-
3
後継の管理製品へ移行する
GMSはサポートが終わっており、修正版による解決は期待できません。後継の管理製品(SonicWallではNetwork Security Managerが該当します)への移行計画を立て、移行日が決まるまでは到達範囲の制限を維持します。移行先の条件は、SonicWall PSIRTの勧告SNWLID-2026-0019で確認します。
-
4
侵害の跡を調べる
GMSのアクセスログに身に覚えのない接続や大量の読み取りがないか、管理アカウントや設定が勝手に変わっていないかを見ます。内部ファイルには接続先機器の情報が含まれる可能性があるため、GMSが管理する機器の認証情報の入れ替えも検討します。
-
5
管理アカウントを棚卸しする
2件目は認証済みの攻撃者が前提なので、使われていないアカウントの削除と、強いパスワードへの変更を進めます。
修正版がないあいだのつなぎ
SonicWallの勧告は、回避策を「なし」としています。修正版もないため、移行までのつなぎとして、GMSへのアクセスを管理用セグメントやVPN経由の限られた端末だけに制限します。インターネット側からの経路は閉じてください。使っていないGMSは停止するか、ネットワークから切り離します。これらはベンダーの案内ではなく、悪用の機会を減らす手当てで、脆弱性そのものは残ります。
背景
GMSは、SonicWallのファイアウォールなど複数の機器を一括で管理するための製品です。各機器の設定やポリシー、ログの集約などを担うため、GMSの中には管理対象の接続情報や構成が集まっています。1台の管理サーバーに触れられると、配下の機器の情報までつながって漏れかねない点が、一般的なアプリケーションと違うところです。
今回の2件はどちらも、すでにサポートが終了したGMSが対象です。ベンダーの修正が出ない前提で運用を続けることになるため、版を上げて直す通常の手順が使えません。1件目のCWE-636は、エラー時に安全でない状態へ倒れる設計の問題で、個別の入力を直すだけでは片づかない種類の弱点です。
よくある質問
Q.CVSSが低い2件目は後回しでよいですか。
Q.GMSを社内だけで使っていれば、様子を見てもよいですか。
まだ分かっていないこと
- 1件目で読み取られるファイルの具体的な範囲は公表されていません。
- 2件目の「特定の条件」が何を指すのかは、公表されていません。
2026年11月6日 訂正:回避策の案内があり得るように読める書き方を修正しました。SonicWallの勧告は、回避策を「なし」としています。
この記事は、取得元の公開情報をもとに、人が監修しながらAIを活用して執筆しています。執筆と監修は佐々木 航が担い、公開したあとも人が内容を確認しています。誤りに気づいたときは直し、記事の末尾に訂正の行を残します。対応を決める前に、下の原文と参照先も確認してください。
原文の説明 取得元が公開している説明をそのまま載せています (多くは英語)。
An unauthenticated attacker with network access to the SonicWall GMS 9.5.2 and earlier versions may be able to read internal GMS files, potentially exposing sensitive information.
出典: CVE.org (CVE Program・cvelistV5) NVD GitHub Advisory
参照URL
- advisory SonicWall PSIRT「SNWLID-2026-0019」
- web PSIRT@sonicwall.com
- web nvd.nist.gov
- web github.com