EPICS Baseに遠隔から攻撃される脆弱性、7.0.10以前が対象
加速器や観測装置などの制御に使われるEPICS Baseに、ネットワーク経由で停止やコード実行につながる脆弱性が見つかりました。7.0.10以前を使う制御系の運用者が対象で、修正版の情報はまだ確認できていません。まず自社の該当有無を洗い出し、制御機器に届くネットワークの範囲を絞ってください。
急ぎ度: 早めに
CVSS v3が9.8、v4が9.3と高い評価ですが、実際の悪用の報告はなく、修正版の情報も確認できないため、該当確認と接続範囲の制限を先に進める段階です。
関係があるか
EPICS Baseを使って加速器・実験装置・プラントなどの制御系を組んでいる組織が対象です。EPICS Baseを内部に組み込んだ装置やソフトウェアを導入している場合も、確認が要ります。
| 製品 | 影響を受ける版 | 直った版 |
|---|---|---|
| EPICS Base(The EPICS Community) | 7.0.10以前 | 未確認(EPICS Communityの告知で確認してください) |
確かめ方
- 1EPICS Baseを動かしているサーバーや、IOCと呼ばれる機器側のプロセスが動くホストを洗い出し、ビルドに使ったBaseの版を確認する。
- 2装置メーカーやSIerの製品がEPICS Baseを内部で使っていないか、提供元に問い合わせる。
- 3洗い出したホストに、どのネットワークから到達できるかをファイアウォールやスイッチの設定で確認する。
何が起きたか
EPICS Baseのネットワーク要求の処理に脆弱性があり、突かれるとプロセスが停止したり、メモリが壊れたりします。最悪の場合は、外部から用意されたコードを実行されるおそれがあります。
原因は整数オーバーフロー(CWE-190)です。要求を処理する際に、メモリの確保サイズが正しく計算されず、小さすぎる領域が割り当てられます。その後に受け取ったデータを扱う段階で、確保した範囲を超えて書き込みが起きる仕組みです。
2026年10月27日にCVE-2026-114595として公表され、CISAがICSアドバイザリICSA-26-300-01で案内しています。影響を受けるのは7.0.10以前です。
攻撃の流れ
-
1
細工した要求
到達可能な位置から、EPICS Baseのネットワーク処理に不正な要求が送られる。
-
2
サイズ計算の誤り
整数オーバーフローで、メモリが本来より小さいサイズで確保される。
-
3
メモリ破壊
続くデータの処理で、確保した範囲を超えて書き込みが起きる。
-
4
停止やコード実行
プロセスが落ちるか、条件がそろえば任意のコードが実行される。
どう悪用されるか
攻撃に認証は要らず、利用者の操作も要りません。EPICS Baseのネットワーク要求を受け付けるホストに、ネットワーク上で到達できれば成り立ちます。CVSSの評価でも、攻撃の複雑さは低いとされています。
成功すると、機密性・完全性・可用性のすべてに高い影響が出ます。具体的には、制御プロセスの停止、メモリ上のデータの読み取りや改ざん、最悪の場合は任意のコードの実行です。制御系では、装置の監視や操作が止まる、または意図しない動きをする事態が考えられます。
今すぐやること
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1
使っている版を洗い出す
EPICS Baseを動かすホストとIOCを一覧にし、7.0.10以前かどうかを確認します。メーカー製品への組み込みも、提供元に問い合わせて確認します。
-
2
到達できる範囲を絞る
該当するホストに、業務LANやインターネット側から届かないかを確認します。届くなら、必要な接続元だけに制限します。
-
3
修正版の告知を確認して更新する
EPICS CommunityとCISAのアドバイザリを定期的に見て、修正版が出たら検証環境で動作を確かめてから本番に更新します。
-
4
異常終了を監視する
IOCやサーバーのプロセスが予期せず落ちていないか、ログと監視で見ておきます。更新までのあいだの異変の早期発見に役立ちます。
すぐ更新できないとき
修正版を当てられない間は、EPICS Baseのネットワーク要求を受けるホストを制御用の閉じたネットワークに置き、通信を許可した管理端末や関連機器だけに限ります。ファイアウォールで、それ以外の接続元からの到達を遮断してください。
背景
EPICSは、加速器・望遠鏡・大型実験施設などの制御で使われるオープンソースの制御系ソフトウェア群です。EPICS Baseはその中核で、機器をつなぐIOCや、操作画面から値を読み書きする通信の部分を担います。制御対象に近い位置にあるため、ここが止まると監視や操作が止まります。
今回の原因である整数オーバーフローは、サイズの計算を誤らせてメモリ破壊につなげる脆弱性の典型です。EPICS Baseは、C言語系で書かれたネットワーク処理を持つため、メモリ確保まわりの不具合がそのまま影響します。制御系は更新のために止めにくく、古い版が長く動き続ける傾向があります。そのため、版の洗い出しと到達範囲の確認が、更新より先の作業になります。
よくある質問
Q.EPICSを直接使っていなくても確認が必要ですか。
Q.稼働中の制御系を止めずに対処できますか。
まだ分かっていないこと
- 修正版の版番号と提供時期。EPICS CommunityとCISAのアドバイザリで確認してください。
- 実際の攻撃で悪用されたかどうか。現時点で悪用の報告は示されていません。
- 脆弱性があるネットワーク処理の具体的な部分と、コード実行が成立する条件の詳細。
この記事は、取得元の公開情報をもとに生成 AI で作成しています。誤りを含むことがあります。対応を決める前に、下の原文と参照先を確認してください。
影響パッケージ
| 種類 | パッケージ | 影響を受ける版 | 直った版 |
|---|---|---|---|
| The EPICS Community | EPICS Base |
7.0.10 以前 |
— |
原文の説明 取得元が公開している説明をそのまま載せています (多くは英語)。
In EPICS Base release 7.0.10 and prior, an integer overflow in network request processing can cause memory to be allocated with an incorrect size. Subsequent handling of attacker supplied data may result in memory corruption, denial of service, or potential remote code execution.
出典: CVE.org (CVE Program・cvelistV5) NVD GitHub Advisory
参照URL
- web cisa.gov
- web nvd.nist.gov
- web github.com