WAVLINK WN553X1-Bにコマンド実行の脆弱性、手法公開
ルーターのWAVLINK WN553X1-Bに、機器上で任意のOSコマンドを実行される脆弱性があり、攻撃方法も公開されています。使っている組織は、ベンダーの告知で修正版の有無を確認し、管理画面を外部に出していないか点検してください。
急ぎ度: 早めに
CVSS v3は9.9、v4は9.4で攻撃方法も公開されていますが、KEVへの掲載は見当たらず、修正版の有無はベンダーの告知で確認する段階のため、早めの対応が妥当です。
関係があるか
WAVLINK WN553X1-Bを拠点や事務所のネットワークで使っている組織が対象です。管理画面がインターネット側から届く設定になっている機器は、特に優先して確認してください。
| 製品 | 影響を受ける版 | 修正版 |
|---|---|---|
| WAVLINK WN553X1-B | 260403_2.0.0(ほかの版が含まれるかはベンダーの告知で確認) | ベンダーの告知で確認(修正版の版番号は、ここでは特定できていません) |
確かめ方
- 1社内の機器台帳や資産管理ツールで、型番がWN553X1-Bの機器を洗い出す。
- 2機器の管理画面にログインし、ファームウェアの版が260403_2.0.0かどうかを見る。
- 3ルーターの設定で、管理画面(Web管理)がWAN側や外部ネットワークから開けないかを確認する。
- 4WAVLINKの告知ページで、この脆弱性の修正版や緩和策が出ていないかを見る。
何が起きたか
WAVLINK WN553X1-Bの管理機能に、細工した入力によって機器の上で任意のOSコマンドを実行できてしまう脆弱性が見つかりました。
原因は、ファームウェア内の/bin/ioosにある関数sub_4162A8です。ovpn_file Handlerと呼ばれる処理が受け取る引数file_idの扱いに問題があり、入力がOSコマンドとして解釈されます。分類はCWE-78とCWE-77です。
攻撃方法はすでに公開されています。
ベンダーには早い段階で連絡が入っていたとされています。
攻撃の流れ
-
1
機器へ到達
ネットワーク経由で、ルーターの管理機能にアクセスできる位置から接続します。
-
2
管理機能へ認証
低い権限のアカウントで、機器の管理機能を使える状態になります。
-
3
不正な値を送る
ovpn_fileの処理に、file_idとして細工した値が渡されます。
-
4
OSコマンド実行
渡された値が機器上のコマンドとして実行されます。
-
5
機器を掌握
設定の改ざんや通信の傍受、機器の停止につながるおそれがあります。
どう悪用されるか
ネットワーク経由で攻撃でき、利用者の操作は要りません。攻撃の難易度は低く、ただし管理機能を使える低い権限のアカウントが前提になります。CVSSのベクターでも、認証は必要(PR:L)と評価されています。
悪用されると、機器上で任意のコマンドが動きます。機密性、完全性、可用性のいずれも大きく損なわれる評価で、影響は機器だけにとどまらない(スコープの変更)とされています。ルーターが乗っ取られると、設定の書き換え、通信の盗み見、内側のネットワークへの足がかりづくりが考えられます。
なお、攻撃方法は公開済みですが、実際の攻撃で悪用された確認は、いまのところ見当たりません。
今すぐやること
-
1
対象機器と版を洗い出す
WN553X1-Bの台数と設置場所をまとめ、管理画面でファームウェアの版を確認します。拠点に置かれた機器や、担当者が個別に導入した機器も漏らさないようにします。
-
2
ベンダーの告知で修正版を確認して更新する
WAVLINKの告知ページで、修正版と緩和策の有無を確認します。修正版があれば、設定のバックアップを取ったうえで更新します。
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3
管理画面を外部から閉じる
WAN側からの管理画面アクセスを無効にし、管理用の端末や拠点内のネットワークからだけ開けるように制限します。
-
4
アカウントと設定を点検する
管理アカウントのパスワードを強いものに変え、使っていないアカウントは削除します。あわせて、身に覚えのない設定変更やログインの記録がないかを見ます。
修正版がないあいだのつなぎ
修正版をすぐに当てられないときは、管理画面をインターネット側に公開せず、限られた管理端末からだけ入れるようにします。管理用のアカウントを必要最小限にし、パスワードを推測されにくいものに変えておくと、攻撃の前提になるログインを難しくできます。ベンダーが緩和策を案内している場合は、それにも従ってください。
背景
WN553X1-Bのようなルーターは、拠点や事務所の通信の出入口にあり、社内の端末の通信がすべて通ります。ここでコマンドを実行されると、設定を書き換えて通信を別の宛先へ回したり、内側のネットワークへ侵入する足場にされたりするおそれがあります。ほとんどの組織ではサーバーほど手厚く監視されていないため、乗っ取られても気づきにくい機器です。
ファイル名のovpn_fileからは、OpenVPNの設定ファイルを扱う機能とみられます。ルーターのWeb管理画面では、ユーザーが指定したファイルの名前やIDを内部でそのままコマンドに組み込んでしまう実装が、OSコマンドインジェクションを生みやすい箇所です。今回もfile_idという識別子の引数が入口になっています。
よくある質問
Q.WN553X1-B以外のWAVLINK製品も影響を受けますか。
Q.社内でしか使っていない機器でも対応が必要ですか。
まだ分かっていないこと
- 実際の攻撃で悪用されたかどうかは、分かっていません。
この記事は、取得元の公開情報をもとに、人が監修しながらAIを活用して執筆しています。執筆と監修は佐々木 航が担い、公開したあとも人が内容を確認しています。誤りに気づいたときは直し、記事の末尾に訂正の行を残します。対応を決める前に、下の原文と参照先も確認してください。
原文の説明 取得元が公開している説明をそのまま載せています (多くは英語)。
A vulnerability has been found in WAVLINK WN553X1-B 260403_2.0.0. This affects the function sub_4162A8 of the file /bin/ioos of the component ovpn_file Handler. Such manipulation of the argument file_id leads to os command injection. The attack can be executed remotely. The exploit has been disclosed to the public and may be used. The vendor was contacted early about this disclosure.
出典: CVE.org (CVE Program・cvelistV5) NVD GitHub Advisory
参照URL
- web cna@vuldb.com
- web cna@vuldb.com
- web cna@vuldb.com
- web cna@vuldb.com
- web cna@vuldb.com
- web nvd.nist.gov
- web github.com