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重大 9.9 急ぎ度: 早めに

AWS REXのSSMドキュメントにroot実行の脆弱性、削除で対処

REXのサンプルスクリプトで作ったSSMドキュメントから、呼び出しを許可された認証済みユーザーがroot権限でコマンドを実行できます。スクリプトを実行した各アカウントとリージョンで、Rex-ROとRex-RWを削除してください。

CVE-2026-122193 公開 更新 執筆・監修: 佐々木 航 人が監修しながらAIを活用して執筆
画像は生成 AI で作成したイメージです

急ぎ度: 早めに

CVSS v3は9.9、v4は9.3と深刻ですが、対象はサンプルスクリプトから作成したドキュメントに限られ、該当のドキュメントを削除すれば解消できるため、確認と削除を早めに済ませるのが妥当です。

関係があるか

AWS Systems ManagerのSSMドキュメントを使ってTrusted Remote Execution(REX)を導入し、サンプルのプロビジョニングスクリプトを実行した組織が対象です。スクリプトを実行したアカウントとリージョンごとに影響を受けます。

製品影響を受ける版修正版
Trusted Remote Execution(REX)のサンプルSSMドキュメント用プロビジョニングスクリプト 2026-07-28より前のスクリプトで作成したRex-ROとRex-RWのSSMドキュメント 版を上げる形ではなく、Rex-ROとRex-RWを削除する対処が示されています。

確かめ方

  1. 1REXの導入時にサンプルのプロビジョニングスクリプトを実行したかどうかを、構築を担当した人や手順書で確認します。
  2. 2スクリプトを実行したアカウントとリージョンの組み合わせを洗い出し、それぞれでRex-ROとRex-RWという名前のSSMドキュメントが残っていないかを一覧で調べます。
  3. 3どのユーザーやロールにこの2つのドキュメントの呼び出し権限があるかも、IAMポリシーで確認します。

何が起きたか

AWSのTrusted Remote Execution(REX)のサンプルスクリプトから作ったSSMドキュメントに、管理対象インスタンスでroot権限のコマンドが実行されてしまう脆弱性が見つかりました。Cedarポリシーで制限しているはずの操作も、この経路ではすり抜けられます。

原因はOSコマンドインジェクション(CWE-78)です。サンプルのSSMドキュメント用プロビジョニングスクリプトに問題があり、2026-07-28より前のものが対象です。CVEは2026年11月6日に公表されました。

対処として示されているのは、サンプルスクリプトから作成したRex-ROとRex-RWのSSMドキュメントを、スクリプトを実行した各アカウントとリージョンで削除することです。

攻撃の流れ

  1. 1

    権限を持つ

    Rex-ROまたはRex-RWの呼び出しを許可された認証済みユーザーが前提になります。

  2. 2

    ドキュメント呼び出し

    サンプルスクリプトで作られたSSMドキュメントを、ネットワーク経由で呼び出します。

  3. 3

    コマンド注入

    ドキュメント内のスクリプトの不備により、意図しないOSコマンドが組み込まれます。

  4. 4

    Cedarを回避

    Cedarポリシーによる実行制限が効かないまま処理が進みます。

  5. 5

    root権限で実行

    管理対象インスタンス上で、任意のコマンドがroot権限で動きます。

公開されている情報をもとにした流れの例です。

どう悪用されるか

悪用できるのは、Rex-ROまたはRex-RWのSSMドキュメントを呼び出す権限を持つ認証済みのユーザーです。ネットワーク経由で実行でき、被害者側の操作は要りません。CVSSの評価では、必要な権限は低とされています。

悪用されると、管理対象インスタンスでroot権限の任意のコマンドが実行されます。Cedarポリシーによる制限も回避されるため、機密性・完全性・可用性のすべてに高い影響が及びます。CVSSではスコープが変わると評価されており、影響がドキュメントの範囲にとどまらず、管理対象のインスタンスにまで及ぶことを示しています。

今すぐやること

  1. 1

    対象のドキュメントを洗い出す

    サンプルスクリプトを実行したアカウントとリージョンごとに、Rex-ROとRex-RWが存在するかを確認します。リージョンをまたいで作っていた場合は、すべてのリージョンで調べます。

    aws ssm list-documents --filters Key=Owner,Values=Self --query "DocumentIdentifiers[?starts_with(Name,'Rex-')].Name" --region <リージョン名>
  2. 2

    Rex-ROとRex-RWを削除する

    サンプルスクリプトから作成したRex-ROとRex-RWを、スクリプトを実行した各アカウントとリージョンで削除します。1か所でも残ると、そこが脆弱なままになります。

  3. 3

    過去の実行履歴を確認する

    削除の前に、この2つのドキュメントがいつ、誰によって呼び出されたかをSSMの実行履歴やCloudTrailで確認します。身に覚えのない呼び出しがあれば、対象インスタンスの操作ログも調べます。

  4. 4

    呼び出し権限を見直す

    Rex-ROとRex-RWを呼び出せるユーザーやロールを洗い出し、不要な権限を外します。

  5. 5

    AWSのセキュリティ情報を確認する

    削除後にREXの機能を再び使いたい場合の手順や、2026-07-28以降のスクリプトの扱いは、AWSのセキュリティ情報(セキュリティブレティン)で確認します。

すぐ更新できないとき

すぐに削除できない場合は、Rex-ROとRex-RWを呼び出せる権限を、本当に必要なユーザーとロールだけに絞ってください。権限を絞っても脆弱性は残るため、つなぎの措置にとどめ、削除を進めます。

背景

SSMドキュメントは、AWS Systems Managerが管理対象インスタンス上で実行する処理を定義するものです。REXでは、実行できる操作をCedarポリシーで制限する前提で、Rex-ROとRex-RWという2つのドキュメントを使います。今回の脆弱性は、その制限を守るべきドキュメントの側にあるため、ポリシーを正しく書いていても防げません。

問題があるのはREX本体ではなく、導入用のサンプルスクリプトです。スクリプトを実行した時点でドキュメントが各アカウントに作られ、あとから参照元が直っても、すでに作られたドキュメントはそのまま残ります。削除が対処になっているのは、そのためとみられます。

よくある質問

Q.サンプルスクリプトを使わず、自分でドキュメントを作った場合も対象ですか。
A.対象として示されているのは、サンプルスクリプトから作成したRex-ROとRex-RWです。自作の場合は対象と示されていませんが、同じ名前のドキュメントがあれば、作り方を調べて、ベンダーの告知で自分の構成が当てはまるかを確認してください。
Q.ドキュメントを削除すると、REXは使えなくなりますか。
A.Rex-ROとRex-RWを削除すると、これらを呼び出す運用はいったん止まります。再作成の手順は、AWSのセキュリティ情報を確認してから進めてください。

この記事は、取得元の公開情報をもとに、人が監修しながらAIを活用して執筆しています。執筆と監修は佐々木 航が担い、公開したあとも人が内容を確認しています。誤りに気づいたときは直し、記事の末尾に訂正の行を残します。対応を決める前に、下の原文と参照先も確認してください。

原文の説明 取得元が公開している説明をそのまま載せています (多くは英語)。

OS command injection in the example SSM document provisioning script in Trusted Remote Execution (REX) before 2026-07-28 might allow an authenticated remote user who is permitted to invoke the Rex-RO or Rex-RW SSM document to execute arbitrary commands as root on the managed instance, bypassing Cedar policy enforcement.

To remediate this issue, users should delete any Rex-RO and Rex-RW SSM documents created from the example script, in each account and Region where it was run.

出典: CVE.org (CVE Program・cvelistV5) NVD

参照URL

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