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重大 9.8 急ぎ度: 早めに

WSO2 API Managerに権限昇格の脆弱性、修正版あり

WSO2 API ManagerでIdentity ServerをResident Key Managerにしている環境で、セルフ登録したユーザーがシステム用のAPIを使えてしまう脆弱性です。該当する構成か確認し、IS・APIM・コネクターを更新してください。

CVE-2026-4052 公開 更新 執筆・監修: 佐々木 航 人が監修しながらAIを活用して執筆
画像は生成 AI で作成したイメージです

急ぎ度: 早めに

CVSS v3は9.8で修正版も出ていますが、影響が特定の構成に限られるため、該当する環境は至急ではなく早めの更新が必要です。

関係があるか

WSO2 API Manager 4.x系で、Identity ServerをResident Key Managerとして構成し、データベースを共有している組織が対象です。この構成でなければ、勧告は影響を受けないとしています。

製品影響を受ける版修正版
WSO2 API Manager 4.1.0、4.2.0、4.3.0、4.4.0、4.5.0、4.6.0 最新のU2版
WSO2 API Control Plane 4.5.0、4.6.0 最新のU2版
WSO2 Identity Server Key Manager Connector(apim-km-wso2is) 1.8.8より前 1.8.8
WSO2 Identity Server(Resident Key Managerとして使っている側) 対象製品としては挙がっていませんが、修正手順で更新が求められています 最新のU2版

確かめ方

  1. 1WSO2 API ManagerとWSO2 Identity Serverの版を確認し、4.1.0から4.6.0のどれに当たるかを見る。
  2. 2Identity ServerをResident Key Managerとして構成しているか、APIMとデータベースを共有しているかを、構築した担当者や構成の記録で確認する。
  3. 3Identity Server側に入っているコネクターの版を確認し、1.8.8より前なら未修正と判断する。

何が起きたか

WSO2 API Managerと組み合わせたIdentity Serverで、セルフ登録しただけの一般ユーザーが、本来は管理用であるAPIを呼び出せてしまう脆弱性です。悪用されると、管理者アカウントの乗っ取りにまで至るおそれがあります。

分類はCWE-862で、認可の確認が足りないタイプです。CVEとしての公表は2026年11月3日ですが、WSO2の勧告ページに書かれた公開日は2026年6月18日です。勧告から時間がたっているので、該当する構成では、まず修正を適用済みかを確認します。

攻撃の流れ

  1. 1

    ユーザー登録

    Identity Server上でセルフ登録した一般ユーザーが出発点になる。

  2. 2

    トークン取得

    そのユーザーがIdentity Serverのトークンエンドポイントからトークンを得る。

  3. 3

    システムAPI呼出

    得たトークンで、API ManagerのSystem REST APIsにアクセスできてしまう。

  4. 4

    管理者乗っ取り

    管理者アカウントの乗っ取りにつながるおそれがある。

公開されている情報をもとにした流れの例です。

どう悪用されるか

影響を受けるのは、Identity ServerをResident Key Managerとして構成し、データベースを共有している環境だけです。CVSSのベクターは、ネットワーク経由で、特権も利用者の操作も要らないと評価しています。勧告は、セルフ登録したユーザーがトークンを得てSystem REST APIsに到達できる状況を想定しています。

被害として勧告が挙げているのは、低権限のユーザーがAPI ManagerのSystem REST APIsを呼び出せることです。その結果、管理者アカウントを完全に乗っ取られる可能性があります。機密性・完全性・可用性のいずれも影響が大きいと評価されています。

今すぐやること

  1. 1

    構成と版を確認する

    APIMとIdentity Serverの版、Resident Key Managerとしての構成、データベース共有の有無を確認します。あわせてIdentity Server側のdropinsにあるjarを一覧し、コネクターの版を把握します。

    ls -l <IS_HOME>/repository/components/dropins | grep -i wso2is
  2. 2

    Identity ServerとAPI Managerを最新のU2版に更新する

    勧告は、Identity ServerとAPI Managerの両方を最新のU2版に更新するよう案内しています。片方だけでは足りません。

  3. 3

    Identity Server側のコネクターを1.8.8以降に入れ替える

    使っているAPIMの版に対応する公式ドキュメントの「Step 4」から、最新のコネクターを入手します。/repository/components/dropinsにあるwso2is.key.manager.core jarとwso2is.notification.event.handlers jarを、コネクター側のdropinsにある新しいjarに置き換えます。次に、/repository/deployment/server/webappsのkeymanager-operations.warとkeymanager-operationsディレクトリを削除し、コネクター側の新しいkeymanager-operations.warを同じ場所に置きます。最後にIdentity Serverを再起動します。

  4. 4

    再起動の時間帯を決め、先にテスト環境で試す

    本番のIdentity Serverは再起動が必要です。トークンの発行に影響が出るので、利用の少ない時間帯を選び、手順は先にテスト環境で確認します。

  5. 5

    管理用APIの利用と管理者アカウントを点検する

    勧告の日付は6月18日なので、更新までに期間が空いた環境では、System REST APIsへの想定外のアクセスや、見覚えのない管理者アカウント・権限の変更がないかをログで確認します。

背景

WSO2 API Managerは、社内外に提供するAPIの公開・認証・利用管理をまとめて担う製品です。認証の部分は、Identity Serverをキーマネージャーとして組み合わせ、トークンの発行と管理を任せる構成を取れます。今回の脆弱性が起きるのは、この組み合わせでデータベースを共有している場合です。

この構成では、Identity Server側で発行されたトークンが、API Manager側のシステム用APIにまで届きます。そのため、更新はAPIM本体だけでなく、Identity Server側のコネクターまで必要になります。

よくある質問

Q.Identity Serverを使わないAPI Managerなら、更新は不要ですか。
A.勧告が影響を受けるとしているのは、Identity ServerをResident Key Managerとして構成し、データベースを共有している環境だけです。その構成でなければ、この脆弱性の対象ではありません。ただし、該当する版のAPIMは勧告の対象製品に挙がっているため、通常の更新の機会に最新のU2版へ上げておくと整理しやすくなります。

まだ分かっていないこと

  • 実際の攻撃で悪用されたかどうかは、勧告に記載がありません。
  • 更新前に侵害を受けたかどうかを調べる具体的な方法や、回避策は、勧告に記載がありません。

この記事は、取得元の公開情報をもとに、人が監修しながらAIを活用して執筆しています。執筆と監修は佐々木 航が担い、公開したあとも人が内容を確認しています。誤りに気づいたときは直し、記事の末尾に訂正の行を残します。対応を決める前に、下の原文と参照先も確認してください。

影響パッケージ

種類パッケージ影響を受ける版修正版
WSO2 WSO2 API Manager — —
WSO2 WSO2 API Control Plane — —
WSO2 WSO2 Identity Server Key Manager Connector (apim-km-wso2is)
1.8.8 未満
1.8.8
原文の説明 取得元が公開している説明をそのまま載せています (多くは英語)。

This issue only impacts deployments where WSO2 Identity Server is configured as a Resident Key Manager with database sharing. In such environments, a self-registered user may gain access to the System REST APIs of WSO2 API Manager by obtaining a token from the WSO2 Identity Server token endpoint.

出典: CVE.org (CVE Program・cvelistV5) NVD GitHub Advisory

参照URL

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