UgCSに認証なしでログインできる脆弱性、6.2で修正
ドローン運用ソフトUgCSのサーバーに、認証情報なしでログインできてしまう脆弱性が見つかりました。6.2未満を使う組織は6.2へ更新し、TCPの3334番ポートに届く範囲も絞ってください。
急ぎ度: 早めに
CVSS v3は9.8、v4は9.3で、認証も利用者の操作も要らず、修正版の6.2が出ているため、更新を先送りする理由がありません。
関係があるか
UgCSのサーバーをWindows、macOS、Linuxのいずれかで動かしていて、TCPの3334番ポートに他の端末から届く環境が対象です。測量、点検、研究などで現場のパソコンに入れて使っている場合も含みます。
| 製品 | 影響を受ける版 | 修正版 |
|---|---|---|
| SPH Engineering UgCS(Windows、macOS、Linux) | 6.2より前のすべての版 | 6.2 |
確かめ方
- 1UgCSを入れている端末を洗い出し、それぞれの版が6.2未満か確認します。情シスが把握していない現場のパソコンに入っていることがあるので、利用部門にも聞いてください。
- 2UgCSに登録されているユーザーが1人だけか確認します。ユーザーが1人だけの標準的な構成が、この脆弱性の成立する状態です。
- 3その端末でTCPの3334番ポートが待ち受け状態になっているか、ほかの端末から届く経路があるかを確認します。
何が起きたか
UgCSのサーバーは、ユーザーが1人だけの標準的な構成のとき、IDもパスワードも入れないログイン要求を、そのユーザーの正規のログインとして受け付けます。ネットワーク越しに届けば、機体への指令や飛行ルートの登録など、運用者本人と同じ操作ができてしまいます。
問題があるのは、ほかのソフトからUgCSを操作するためのHCIプロトコルのログイン処理です。待ち受けはTCPの3334番ポートで、既定ではすべてのネットワークインターフェース(0.0.0.0)に開き、TLSも使いません。
提供元の解説によると、原因は自分のパソコンで使う前提の手軽さにあります。「ユーザーが1人なら、その人に決まっている」という扱いが、ネットワークに公開された入口にそのまま残りました。認証が働かないため、パスワードを強くしても防げません。弱点の分類はCWE-287とCWE-305です。
CVSSの基本値は、機体という物理的な対象への影響を織り込んでいません。解説は、安全性の指標を加えて評価すれば、さらに高い重要度になりうると指摘しています。
攻撃の流れ
-
1
ポートに到達
UgCSサーバーの3334番ポートに、同じネットワークなどから接続できる状態です。
-
2
認証情報なしで要求
IDもパスワードも入れないログイン要求を送ります。
-
3
認証済み接続を取得
ユーザーが1人だけの環境では、そのユーザーとしてログインした扱いになります。
-
4
機体とルートを操作
接続中の機体への指令や、飛行ルートの登録と変更ができます。
どう悪用されるか
認証は要りません。利用者の操作も要らず、3334番ポートにネットワークで届けば足ります。成立するのは、登録ユーザーがちょうど1人の構成で、既定どおり全インターフェースに開いてTLSなしで動いているときです。
成功すると、運用者と同じ権限の接続が手に入ります。状態の閲覧、接続中の機体への指令、飛行ルートの登録と変更ができ、機密性、完全性、可用性への影響はいずれも高いと評価されています。データの漏えいや改ざんにとどまらず、実機の動きに影響しうる点が、業務用ソフトの脆弱性として重い部分です。
今すぐやること
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1
UgCSを洗い出して6.2以降に更新する
サーバーを動かしている端末をすべて確認し、6.2未満のものを修正版に更新します。配布元はSPH Engineeringで、更新手順は同社のマニュアルとサポートで確認してください。飛行中や撮影計画の最中は避け、運用の合間に行います。
-
2
3334番ポートの待ち受けと到達範囲を確認する
Linuxでは次のコマンドで待ち受けを確認できます。Windowsでは
netstat -ano | findstr :3334が使えます。0.0.0.0での待ち受けが見つかり、他の端末から届く経路があれば、更新の前でも先に到達範囲を絞ってください。ss -ltn | grep 3334 -
3
更新前に外部から届いた可能性を点検する
3334番ポートが他の端末から届く状態だった端末では、登録されている飛行ルートに身に覚えのない追加や変更がないか、運用担当者と確認します。ファイアウォールやネットワーク機器に、運用端末以外から3334番への接続記録が残っていないかも見ておきます。
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4
更新後の構成を見直す
更新後も、3334番ポートは必要なホストだけに届くようにしておきます。現場のパソコンを使い回す運用なら、UgCSの導入端末を台帳に載せ、版を管理しておくと次の更新が楽です。
すぐ更新できないとき
すぐに更新できない場合は、次の対策を重ねてください。
- HCIの待ち受けを、全インターフェースではなく127.0.0.1に限定する。設定の方法はベンダーのマニュアルで確認します。
- ホストとネットワークのファイアウォールで、TCPの3334番ポートに届くホストを必要なものだけに絞る。
- 認証付きのTLSの通信経路の内側に置く。
これらは到達範囲を狭めるつなぎで、脆弱性そのものは残ります。修正版への更新までの措置として扱ってください。
背景
UgCSは、ドローンの飛行計画を立て、機体へ指令を出す地上管制ソフトです。測量、資源探査、建設、研究機関向けに案内されていて、サーバーは別のソフトから機体を操作するためのHCIプロトコルを受け付けます。業務システムとつながる入口であると同時に、実機の動きを左右する入口でもあります。
今回の脆弱性は、ローカルの単独運用なら便利な挙動が、既定でネットワークに開いたサービスに載っていたことで生じました。見つけたのはOffSeqで、ラトビアのCERT.LVを通じて調整されました。報告は2026年6月30日で、提供元は10月8日に修正の完了を伝えています。
よくある質問
Q.ポートを閉じておけば、更新しなくてもよいですか。
Q.通信をTLSで暗号化すれば防げますか。
まだ分かっていないこと
- 実際の攻撃で悪用されたという報告は、現時点で見当たりません。
この記事は、取得元の公開情報をもとに、人が監修しながらAIを活用して執筆しています。執筆と監修は佐々木 航が担い、公開したあとも人が内容を確認しています。誤りに気づいたときは直し、記事の末尾に訂正の行を残します。対応を決める前に、下の原文と参照先も確認してください。
影響パッケージ
| 種類 | パッケージ | 影響を受ける版 | 修正版 |
|---|---|---|---|
| SPH Engineering | UgCS |
6.2 未満 |
6.2 |
原文の説明 取得元が公開している説明をそのまま載せています (多くは英語)。
UgCS server before 6.2 contains an authentication bypass in the HCI protocol login handler (LoginHandler) exposed on TCP port 3334. When the user database contains exactly one user (the default single-operator installation), a LoginRequest with empty userLogin and userPassword fields is interpreted as "use the only user" rather than as invalid credentials, and the server returns a fully authenticated session. Because the service listens on all interfaces (0.0.0.0) without TLS by default, an unauthenticated remote attacker with network access to port 3334 can obtain an authenticated session without knowing any credential and then issue privileged commands, including commanding connected drones and uploading flight routes.
出典: CVE.org (CVE Program・cvelistV5) NVD GitHub Advisory
参照URL
- web ugcs.com
- web offseq.com
- web nvd.nist.gov
- web offseq.com
- web ugcs.com
- web github.com